第21回 SPIKES(スパイクス)とは・・・
- 2008-06-13
- 06:12
皆さんも医療福祉に携わっている方の適切な言葉が「顧客の人生に希望を持たせられるか」ということを経験していると思います。当然のことながら不適切な言葉が逆効果を招くことも多いはずです。時には、顧客や家族に対して厳しい内容の情報を伝えなければならないこともあるはずです。ですが、どんなに「正しく」「上手に」伝えても恨まれることもあります。
今回は、近年その重要性が増してきている「情報提供」という観点から「SPIKES(スパイクス)」についてお話ししたいと思います。
多かれ少なかれ、どの事業体にもいるとは思いますが、顧客だけではなく従業員同士(含上司と部下等)で単に「好き」「嫌い」という感情のみで相手を差別したり、その言動や行動が許容できないで、不当に厳しく対応したり、他の人(自分のお気に入り)に対するのと、異なった対応や相手を振り回したりする人がいます。このようなことは、20歳を過ぎた大人としての人間性や社会性という問題以前のことです。仕事に私情を100%持ち込んで、その時々の自分の感情に素直に従い、それを周囲にぶつけていきます。
こういう人は、6月8日(日)に秋葉原で起きた無差別殺傷事件の加藤智大(カトウトモヒロ)容疑者(25歳)のように突然大声を発して逆ギレし、場合によっては猟奇的な行動に出る人もいます。恐ろしいことです。レアケースですが、私もこのような人たちに何度かお目にかかったことがあります。それは手が付けられないほどです。このブログでも何度か登場している例の介護老人保健施設の施設長と彼がやっている株式会社の重鎮たち(含本体の介護老人保健施設の重鎮たち)のような人がこれに当てはまります。彼らが本業を疎かにしてまで勤しんでいるundergroundにおける伝道活動(他の事業体やそこの従業員に対する誹謗中傷等:ゴシップの達人)を何度も見たことがあるだけに、彼らのような人たちに人としての自覚を持つよう求めても無理なので、あきらめるしかありません。また、誰の言っていることを信じるかによってもその人に備わっている人間性や社会性のレベルが解かります。後で手の平を反されても手遅れとなり、その人自身の信用も失墜してしまいます。天に向かって唾を吐き続けてきたのですから仕方がありません。やむを得ず関わらなければならない場合は、必要以上に接触をしないことです。自分のミスを押し付けられる等の損害を被るだけで、何の実りもないからです。
つまり、食肉卸売会社丸明(飛騨牛偽装事件)や船場吉兆(消費・賞味期限切れの菓子・惣菜販売、地鶏の産地偽装、みそ漬の産地偽装、無許可での梅酒製造・販売、顧客の食べ残しの使いまわし)、ミートホープ株式会社(牛肉ミンチ品質表示偽装事件)に代表されるようなことが組織内で起こるということです。これらの事件は、皆さんの記憶にも新しいことと思います。事件発覚後の経営者の対応(自分は知らない、関わっていない、指示していない等)を見ても分かるとおり、特に人の生命や人生に携わっている医療福祉分野でこのようなことがあってはならないのです。このようなことは、どんな手段を講じても隠し通せるものではありません。
彼のような人は、稀に見る自己顕示欲の強さの持ち主なのでしょう。プライドを持つことは信頼を得る上で大切なことです。そこには、エビデンスがあるのですから…しかし自己顕示欲を持つことは周囲に対して様々な問題を引き起こします。まして、自己顕示欲を持つ人が多い組織であれば、負の波紋を周囲に拡げていくことになります。他の事業体やそこの従業員をゴシップを交えて誹謗中傷することでしか自分あるいは自分の事業体(含部署)の優位性を主張できないということは、非常に哀しいことです。本当に有能であれば、そのような事にわざわざ時間と労力を費やさなくとも世間が放ってはおかないでしょう。
彼の介護老人保健施設は、本体の医療法人からも見放されてしまっていることからも言えるとおり、医療というバックグラウンドが断たれてしまっている状況にあります。彼は本体の医療法人から見放されたことを隠蔽した上で「自分で診療所をつくって、医療福祉の地域連携をする」と言っているようですが、こういう人たちと心の底からチームや連携を組みたいと望む人が果たして何人いるでしょうか。仮にいたとしても、その人の人間性や社会性のレベルが露呈して結びつきも非常に短命に終わるでしょう。また、このような人をマネジメント(管理職)のポジションに据えている事業体は、いくら専門スキルがあっても組織としての存続性や発展性は望めません。それは、顧客が離れるだけでなく、組織が内部崩壊してしまうからです。彼が私に以前このようなことを言っていました。「良いこと(自分にとって都合が良いこと)は言うけれど、悪いこと(自分にとって都合が悪いこと)は言いたくないんだよね」と…この発言が全てを物語っています。
もし、このお話に嫌悪感を抱いたり、逆上する人がいれば、自分がこういうことをする人だということを認めたことになります。常日頃からの人との接し方が真のチームや連携を構築し、信頼できる組織の存続性や発展性を生み出していきます。
話しが反れてしまいました。本題に戻りたいと思います。不適切な発言を引き起こす場合、情報提供技術が備わっていないことも理由として挙げられます。また、日常業務の多忙さなど時間的物理的な問題から引き起こされることもあります。しかし、これらの問題を解決するツールとして「SPIKES」があります。このSPIKESを事業体の隅々まで取り入れることで勤務状態に余裕が生まれます。最近頻繁に使われている「チーム」や「連携」というキーワードを充実させる上でも最適のツールになります。
SPIKESとは、「Setting(情報提供をするための環境設定)」「Perception(顧客の認識の把握)」「Invitation(顧客の何をどこまで知りたいかを把握)」「Knowledge(知識、情報の提供)」「Empathy(顧客が置かれている状況への共感)」「Strategy(具体的な対応策の提示)」のイニシャルを取ったものです。
残念なことですが、日本の医療福祉教育機関(大学等)での情報提供技術教育は充実しているとは言えません。実情としては、OJT(On the Job Training)や自己の経験上で試行錯誤しながら独自のフォームを形成していくのが一般的な手法として使われています。このような従来の手法を否定するつもりはありませんが、時間が掛かる上に顧客の視点から考えると必ずしも良い手法とは言えないでしょう。
SPIKESは、簡易な手順(protocol)で時間を掛けずに導入することができます。これを習得することで、個々のコミュニケーションスキル(情報提供力)が飛躍的に向上します。
皆さんの法人でも経営向上のツールのひとつとしてSPIKESの導入を検討してみてはいかがでしょうか。





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